前回の日記でも書きましたが、ここのところ好天が続くバンクーバー。
この時期は、基本的に曇天で雨が多いはずなので、
これだけ毎日太陽が見られるのは異例です。
青空も澄み渡って広く、気持ちの良い天気ですが、
その分、気温は低い。
そんな日は、空気も澄み切って遠くまで見渡せるので、
遠方の山々まで良く見える。
それで思い出したのが、今日の記事のタイトル
「山アテ道路」
最近観ていたネット記事でみつけた言葉ですが、
要するに、著名な山の眺望が素晴らしい道路という事だそうです。
道路を作る時に、地形上たまたまそうなったところもあれば、
最初からその山の眺望が良くなるように意図をして整備した道路もあるようです。
ちなみに、カナダにも山アテ道路はあります。
それも、意図的に作られたところをひとつ知っています。
これは、カナダの観光ポスターのひとつに
必ずなっているであろう有名なところで、
カナディアンロッキーの町バンフのメインストリート、
バンフアベニューがそうです。
この道の突き当りにある、公園管理事務所(?)からこのバンフアべニューを見ると、
真正面に、特徴的なカタチをした山、カスケードマウンテンがそびえています。
もともと、この公園管理事務所は、時の富豪の別荘か何かだったようで、
最初から、狙って建物を建てたのでしょう。
日本では、私のお気に入りの場所は、東名高速道路の上り線、
静岡県の清水インターチェンジを過ぎて、しばらくトンネルをいくつか抜けながら山間部を通りますが、そのいくつかある最後のトンネル、薩埵トンネルを抜けた瞬間です。
それまでの山間部からトンネルを抜けると一気に視界が大きく開け、
右手には駿河湾が大きく広がり、そして正面には巨大な山容で現れる富士山。
しかもトンネル後半から左にカーブしながら抜けていくので、
最初は、海も正面に見えますが、走るにつれて右に流れていくのが
動きもあって、特に天気のいい日は何度見ても感動します。
これは、意図的に作られたのかどうかはわかりませんが、
もともと、この薩埵峠から見る富士山と駿河湾の眺望は、
江戸時代から、東海道一の絶景といわれ、
広重の東海道五十三次の由比宿の絵にもなっています。
また当時から、難所の峠でもあり、
現在でも、狭い海岸線に東名高速、国道一号線、
そして東海道本線と、国の東西をつなぐ大動脈が
それぞれ折り重なるように重なって走っているところです。
日本を代表する山である富士山を見られる絶景は、
あちこちにありますが、
海を眼下にして、その先に見える富士山は
まさにインスタ映えするところです。
この薩埵峠、以前から行ってみたいと思っていて、
まだ達成できていませんが、
次回の帰国時には是非ともいきたいところのひとつです。